Essays & Music

⭐︎It’s the Little Things that make Life Big

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心温まる手紙

長年にわたり、皆さんからいただいた手紙や葉書を整理していたときのことです。懐かしい一通の手紙が出てきました。

その手紙の送り主は、私が習っていたフラメンコの先生の奥様でした。彼女からいただいた手紙は、その一通だけです。

先生が結婚されたとき、私は結婚式にも招待されました。花嫁はとても可愛らしい方で、その日の出来事はいまでも鮮明に覚えています。

特に忘れられないのは、新婦のお父様の挨拶です。

「実は娘婿と私、年齢がほとんど変わらないんですよ。私は娘に『何も籍まで入れなくてもいいんじゃないか』なんて言ったんですけどね」

そう正直に話されたものですから、会場は和やかな笑いに包まれました。私も思わず吹き出してしまったことを覚えています。

また、花嫁には連れ子の息子さんがいらっしゃいました。花嫁がその子を「うちの悪ガキ」と呼んだときには少し驚きましたが、すかさず先生がこう言われました。

「○○は悪ガキなんかじゃないよ。とてもいい子だよ」

その言葉がとても自然で温かくて、私は胸を打たれました。

「年の離れた方との結婚も素敵なものだな」

そんなことを思ったのです。

飾らない人柄にあふれた結婚式を思い出すたび、今でも自然と笑みがこぼれます。

その後、彼女は病気になり、手術を受けることになりました。私もとても心を痛めました。

少し容体が落ち着いた頃、私はお見舞いとして手紙と音楽CD、それにビスケットやTシャツを送りました。

しばらくして、彼女からお礼の手紙が届きました。

若々しいピンクの花柄の便箋に綴られていた言葉は、今でも忘れられません。

「素敵なプレゼントが届きました。いつも元気をいただき、ありがとうございます。

いただいたCDを聴きながら、ビスケットを食べながら、この手紙を書いています。体調もおかげさまで少しずつ回復に向かっています。

あまりゆっくりお話しする機会もなかったので、今日は手紙を書いてみようと思いました。

先生と結婚してから、私の人生は一変しました。それまでの自由奔放な生活とはさよならです。野人のようだった自分とも別れ、人間としてずいぶん成長させてもらいました。

ホスピタリティあふれる方々や立派な方々との交流も増え、山猿のような私には、お行儀よくすることが大変なこともたくさんありました。

でも、先生のことが大好きだったので頑張れたのです。

辛いときでも、いつも笑顔でいる貴女のことを素敵だなと思っています。今回病気になったことで、私もたくさんのことに気づかされました。

どんなときも笑顔でいられる強さを持ちたいと思っています。今年の発表会でお会いできるのを楽しみにしています」

要約すると、そのような内容でした。

普段お会いしているだけでは、その人の内面まではなかなか分からないものです。しかし、その手紙の中にいた彼女は、私が思っていた以上に魅力的な女性でした。

自分のことを「山猿」と表現しながらも、大好きな先生の伴侶として懸命に努力し、成長しようとしていた姿。その素直さと健気さに、私は胸が熱くなりました。

その手紙は今でも、「宝物」の入った箱の中に大切にしまってあります。

店を閉めるとき、多くの物を手放しました。けれど最後まで捨てられなかったのは、心のこもった手紙の数々と、高価ではないけれど私の好きなアート、そして音楽CDでした。

結局、人の心を動かすものは値段ではないのかもしれません。

誰かが自分を思い、言葉を綴ってくれたこと。その温もりこそが、本当の宝物なのだと思います。

あの素敵な手紙を書いてくれた彼女が、今も変わらず笑顔で過ごしていてくれることを願っています。

彼女の幸せを願って…

It’s the Little Things that make Life Big

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