Essays & Music

⭐︎To Love’s End (From „Inuyasha”)

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ローカル線が運んでくれたもの

先日、宮古から久慈まで、三陸鉄道を利用した日帰りの一人旅に出かけました。

普段なら車で移動してしまう距離を、あえて列車で旅する。ローカル線の魅力は、車窓に広がる風景をゆっくり味わいながら、日常とは違う時間の流れを感じられることです。実際に乗ってみると、いつも見慣れたはずの三陸の景色が、まるで別の表情を見せてくれました。

三陸鉄道の大きな魅力の一つは、何といっても車窓から眺めるリアス海岸の絶景である。どこまでも続く青い海、高架橋の上から見下ろす静かな湾。その美しさは、写真や映像だけでは決して伝わらない。実際に列車に揺られながら眺めてこそ、その素晴らしさを実感できるのだと思いました。

絶景スポットに差しかかると、運転士さんは速度を落とし、乗客が景色を楽しめるようにゆっくり走って下さいました。

また、島越駅では五分ほどの停車時間があり、「車両を降りて外に出ても大丈夫ですよ。ただし時間までにはお戻りくださいね」というアナウンスが流れた。その言葉に、思わず心が温かくなった。

その日は乗客も五人ほどだったが、こうした柔軟で温かな対応は、地域に寄り添うローカル線ならではの魅力ではないだろうか。

島越駅に降り立ったとき、私はふと疑問を抱いた。なぜこの駅は、山あいの地にこれほど立派でモダンな駅舎として建てられているのだろう、と。

後で調べてみると、そこには「地域の悲願」「観光の拠点」「復興のシンボル」という深い歴史的背景があった。駅舎を見上げ、周囲を眺めているだけで、東日本大震災を乗り越え、再び立ち上がった三陸鉄道の歩みが伝わってくるようだった。

久慈に到着すると、以前から訪れてみたかった久慈琥珀博物館へ向かった。

到着した頃には昼時になっていたため、まず食事をしようと思い、売店のスタッフの方にレストランの場所を尋ねた。すると、「そうです、そうです。まずレストランへ行ってきてください。営業時間もありますからね」と、心から勧めてくださった。

その何気ない一言がとても温かく感じられた。マニュアル通りではなく、お客様のことを考えてくださっているのが伝わり、「後で必ず売店にも戻ってこよう」と自然に思えた。

敷地内にあるフランス料理店「琥珀の森レストランくんのこ」では、美味しいランチコースと丁寧な接客に迎えられ、ゆったりとした時間を過ごすことができました。

食事の後、博物館をゆっくり見学し、再び売店を訪れました。

すると、先ほどのスタッフの方が「お帰りなさい」と声をかけてくださった。その言葉だけで、少しだけ距離が縮まったような気がした。

店内では、琥珀と黒玉(ジェット)について丁寧に説明していただいた。

太古の木が流した樹脂の涙は琥珀となり、その木自身は長い年月を経て黒玉となる。同じ木から生まれた二つが、九千万年という悠久の時を超えて再び出会い、一つのアクセサリーとして輝く——そんな物語に心を惹かれ、私はジェットのイヤリングを一つ連れて帰ることにした。

レストランでも売店でも、スタッフの皆さんは自分の仕事に誇りを持ち、楽しそうに働いていました。その姿を見ているうちに、私自身がいつの間にか忘れかけていた大切なものを思い出した気がしたのです。

帰りの久慈駅でも、乗り場が分からず駅員さんに尋ねると、わざわざ窓口から出てきて階段の下まで案内してくださった。

振り返ってみると、この旅では美しい海や壮大な景色をたくさん見ることができた。しかし、私の心に最も深く残ったのは、地元を愛する駅員さんや、地域で生き生きと働く人たちとの出会いだった。

車での移動では気づけなかった人との触れ合い。その温かな記憶は、美しい三陸の風景とともに、今も私の心の一ページに静かに刻まれている。

一人旅を終えた夜に…

To Love’s End (From „Inuyasha”)

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