Essays & Music

⭐︎7 Tunes Heard in China: No. 3, Little Cabbage

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霞網の中で泣く鳥

昔、ツグミをおとりにして鳥を捕まえるための小屋がありました。それは「とや」と呼ばれていました。ツグミは渡り鳥で、秋から冬にかけて日本にやってきます。群れで行動し、仲間の声に引き寄せられる習性があるため、おとりに適していたのです。現在では鳥獣保護法により捕獲は原則として禁止されていますが、江戸時代からツグミは食用として、しばしば捕えられてきました。

私がまだ幼かったころ、父に連れられて、その「とや」に行くことがよくありました。霞網の中央に鳥籠を置き、その中にツグミを入れておきます。鳴き声に引き寄せられた仲間の鳥が近づくと、霞網にかかる仕組みです。こうした捕獲は、私の実家のある岐阜県や長野県などの地域では、かつて珍しいものではなかったと聞きます。

やがて籠の中のツグミが鳴き、遠くから仲間の鳥が飛んできます。そして、ふとした瞬間に霞網に絡め取られてしまうのです。捕まえたツグミは、腹のあたりをぐっと押されると、驚くほどあっけなく息絶えてしまいました。
幼かった私は、その光景をとても見ていられませんでした。小さな命が、あまりにも簡単に奪われてしまうように思えたのです。

そして私は、鳥籠の中のおとりのツグミのことを考えました。仲間が次々と捕えられ、命を落としていく様子を見て、この鳥は何を思っているのだろう。自分の鳴き声を聞いて、もしかしたら助けに来てくれた仲間かもしれない――そんな友達を死なせてしまったのだと、後悔しているのではないだろうか。幼い私は、そんな想像をしてしまい、この狩りの方法があまりにも残酷に思えてなりませんでした。

けれど、その気持ちをうまく言葉にすることができません。小学校に上がったばかりの私は、ただ胸がいっぱいになり、声をあげて泣いてしまいました。

父は、泣きじゃくる私を見て驚き、すぐに近寄ってきました。「どうした?どうした?泣かんでもええわ……泣かんでもええわ……」そう言いながら、私をそっと抱きしめてくれました。

山に囲まれた故郷での、幼い日の出来事。
今でも思い出すたびに、胸の奥に小さな痛みが残る、悲しい記憶です。

故郷での思い出をこんな曲にのせて…

7 Tunes Heard in China: No. 3, Little Cabbage

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